子ども眼腫瘍治療の付き添いサポート

「網膜芽細胞腫」とは

「網膜芽細胞腫」は、通常3歳までに発症し、新生児では1万5千人から2万人に1人の割合で発生する小児眼腫瘍です。悪化すると、両親は子どもの「目」か「命」かという苦渋の選択を強いられます。しかし、目を摘出せずに命も救える治療を探し求めるのが親というものです。慈濟は、治療に日本へ来られる患者さんの家族に対して様々なサポートをしています。

2010年9月、台湾に住む家族から、慈濟日本分会に、目のがん治療のために子どもを日本に連れて行きたい、と連絡がきました。それが、慈濟による「小児眼腫瘍の治療」取り組みのきっかけとなりました。

眼がんの子どもたちは、台湾での治療期間が長い場合が多く、両親は、多額の治療費を支払うため、借金したり、家を売却したりしました。

慈濟ボランティアチームは、ここ数年、繰り返し病院で治療する親子に付き添い、土地勘がなく言葉も通じない家族を空港で出迎え、病院近くの安いホテルを調べ、病院や医師への連絡を手伝い、親御さんたちの日用品の買い出しを手伝ったりするケアを続けてきました。また、通訳グループは、毎回の診療をスムーズに終え、家族の不安を最小限に抑えるよう、コミュニケーションをサポートしました。

案件事例

范ちゃん

「網膜芽細胞腫」と診断された三歳の子どもが小線源(ガンマ線)治療を日本で受けられないか依頼を受けました。間もなく四歳になる范ちゃんは、生後四ヶ月で眼腫瘍が見つかり、左眼は摘出、既に義眼になっています。右眼にも病変があり幾度も治療を受けましたが回復せず、日本での小線源治療が唯一の希望でした...

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