18歳で施設を出て一人立ち
児童養護施設の子供たちは18歳になると原則的に施設を出なければなりません。いきなり、社会に出て自立しなければなりません。頼る親も親戚も居ない子供たちが一人で生きるとは、どのようなことか?
住居の確保と家賃の支払い、住民票・保険・年金などの届け出。電気・ガス・水道の手続きと支払い。これらに加えて、生活する上で、炊事・洗濯・掃除など、すべて自分一人で管理することになります。
「病気になった」、「お金が足りない」。それでもすべてを一人で何とかしなくてはなりません。
進学は苦労の連続
児童養護施設を出た子供たちが進学する場合は、就職する方よりもさらに大変です。
社会の中で、一人で生活するだけでなく、「学費の捻出」と「勉強時間の確保」も併せて両立させなくてはなりません。
ヒナさんは、生活費が足りないとき、食事が一日一回の時もあります。
「決して一人ではない」
慈濟では、新芽奨学金による学費の援助ばかりではなく、学生たちの相談相手となります。時には親の立場で、時には兄弟姉妹の立場で、ヒナさんと話をします。
不安を取り除き、この先の明るい未来の話をして、寄り添います。「決して一人ではない」ことを知って欲しいからです。
真に頼れる保育士に
ヒナさんは、慈濟が主催する「困窮者への炊き出し活動」にも参加しています。そこで、困っている人を助けることの大切さも学んでいます。
今までの養護施設での経験に加えて、助け合う気持ちの大切さと、自分は一人ではないのだと言うことを理解した時、真に頼れる保育士さんが近い将来に誕生することでしょう。